植物画家ピエール・ジョセフ・ルドゥーテの、数あるバラの絵画の中から、西洋のバラの塗り絵をチャレンジしてみました。
今回は薔薇のリース(花環)の塗り絵について解説していきます。
『大人が楽しむ塗絵(ルドゥテの花)』
薔薇の花環
濃い赤、ピンク、黄色、白のバラの花のリースは、見ているだけで華やかで飾りたくなります。
そんな飾りたくなるような塗り絵を、たくさんの明るい色で賑やかに楽しみながら塗ってみましょう。
原画風に塗ってみる
油性の色鉛筆を使用しました。ここではファーバーカステルの色鉛筆を使いました。
色を塗り重ねていくごとに、鮮やかさと絵にボリュームが出てきて、きれいな絵なので最後まで完成させたくなります。
1
葉を下地の色で薄めに塗り、リース形を把握する
花の数や葉の数も多いので、リースの形をつかんでいくためにも、最初に葉全体の色をうすい緑で塗り進めます。
どれくらいの葉の枚数が描かれいるのかを、ボリュームをつかむためにも一枚一枚塗っていきます。
葉の色を塗り進めていくうちに、バラの花が白く浮き出てきて花の形がイメージしやすくなります。
2
徐々に葉の色に明暗をつけながら塗る
一通りリースの葉全体をうすく塗り終えたら、次に原画をよく見ながら葉の脈線や葉の開き方重なり方に注目します。
葉の中央から左右の葉脈の流れにそって明暗を色の濃淡をつけながら塗ることで、メリハリがついてきます。
また、原画をよく見ると、緑系でも濃い色、薄い色、緑の葉に対して黄緑色の葉のかたまりがあったりと違いがあります。
その葉のかたまりごとに色合いに変化をつけると、均一な色の葉ばかりではなく、変化が出てきて絵に動きが出てきます。
3
花も色別に分けて下地をうすく塗り調子をつかむ
葉全体を最初に塗っているので、花のある位置が見分けやすくなっています。
花の形や咲き方、花びらの向いている方向が見分けやすいので、次に花の色(濃い赤、ピンク、黄色、白)を下地でうすめに塗ります。
最初はうすめに塗りますが、花びらの表面、裏面で色に明暗があるので、色に濃淡をつけて立体感も意識しながら下地を塗っていきます。
徐々に色を重ねていきながら、一つ一つ花のかたまりを意識して塗ると、全体にボリュームが付いていきます。
4
さらにそれぞれの花の色調をあげて塗り、メリハリをつける
3からの続きで、花の色合いで立体感を出すために濃い目に塗り重ねていくと、リース全体にボリューム感が増していきます。
花の色が鮮やかになると、葉に馴染ませるために、花の付近の葉に花の影が付くので、付近の葉をやや濃い目にあげると花が浮かんで見えます。
リーズ全体が一通り塗れたら、微調整で花びらや葉の各部分をピンポイントで色の濃度をあげたり、陰影をつけたりきわだたせながら、リーズにメリハリをつけて完成させます。
暖色系の色が複数あると、絵全体が華やかに感じられて、塗っていても楽しさが増してきます。
(完成)
気分を変えてアレンジしてみる
(水彩色鉛筆、パステル色鉛筆を使用)
原画風よりは、色合いをソフトに塗り軽い印象に見えるように仕上げました。
アレンジでは、花や葉に白地を残すように塗り、リース全体でところどころ白地を見せることで、さらに柔らかい華やかさを印象付けました。
また、花の色合いを変えてみることでリースの雰囲気も変わります。
水彩色鉛筆なので、例えば葉や花のどちらかを、筆で塗って色を伸ばすと、水彩画風の仕上がりになり透明感のある絵に仕上がると思います。
感想:リースの塗り絵は色とりどりの花で、とにかく塗るのが楽しい!
茎が付いている花の塗り絵とは違い、リースはリング状に演出された葉や花びらで装飾されて、見ているだけでもきれいですが、塗り絵で塗るとワクワク感があります。
どんなリースに塗れるのか、その塗った後の仕上がりを想像しながら塗ると、塗っている数時間ワクワクな期待感が続いて心地いいです。
リースの形は安定しているので、色選びの楽しさがあります。
花全体を同じ濃い目の赤い色で塗るバラのリースも情熱的でいいし、黄色やオレンジ、紫色など何種類もの色に分けるのも楽しいですし、白い花一色と緑の葉のリースにしても、色合い控え目で品があっていいかもしれません。
自分の好みの色を選んで塗り絵を楽しんでください。
気に入った色で描いたリースの塗り絵を、額縁に入れて部屋に飾れば満足度が感じられると思います。
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